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【実証実験報告】災害時「空の医療物資輸送」実証― しまなみ海道沿線・今治市〜大島(愛媛県)でのドローン輸送実験 ―

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このたび、当社は、愛媛県今治市の協力のもと、南海トラフ地震発生時にしまなみ海道沿線の島しょ部と今治市中心部を結ぶ

「来島海峡大橋」が通行不能となった状況を想定し、ドローンによる医療物資輸送の実証実験を2025年10月28日(火)に実施しました。

 

本実証は、医薬品や手術器具などの緊急医療物資を、陸上などの交通が遮断された場合でも、

迅速かつ安全に届ける新たな手段の確立を目的とするものです。

当日は、今治市内から大島までの約4 kmを、当社機体「UAV-6106FLMP」により、約10分で飛行し、

島しょ部への「空のルートによる医療支援」の有効性を確認しました。

 


 

実証実験の概要

日時:2025年10月28日(火)

 

場所:今治市 砂場スポーツ公園(愛媛県今治市砂場町1-662)~大島・海宿千年松キャンプ場(愛媛県今治市吉海町名駒25)

※片道約4 km、来島海峡上空通過

 

※今回の実証実験の飛行ルート(イメージ) ※国土地理院地図をもとに今治市作成

 

 

飛行条件:高度約100 m、速度約10 m m/s、所要時間約10分

輸送物資:注射器、輸血セット(ダミー)など、合計約1 kg

機体仕様:UAV-E6106FLMP2(最大離陸重量14 kg、999mm✕1,040mm✕615mm)

運用機体UAV-E6106FLMP2

実施主体:

主催:斎藤クリニック(今治市)

運用および運用支援:イームズロボティクス株式会社


 

主な検証ポイントと成果

 

飛行安定性・運用判断

海峡上空を飛行した際の気象・風況への対応、通信状況を踏まえ、機体制御の安全性の検証

 

離着陸・運搬物管理

発進地点、船上、着陸地点それぞれにオペレーターを配置し、目視による監視+自動飛行による安全な運用を確認。

医療物資パッケージの固定方法・受け渡し手順の検証

 

時間短縮・新ルートの可能性

陸上ルートが遮断された状況を想定し、空路の活用により迅速な地域医療支援が可能であることを実証

 

モデル化・全国展開の展望

今治市の「近未来技術実証ワンストップセンター」の支援を受け、社会実装・他地域展開可能なモデルとしての検討

 


 

本実証を通じて得られた知見をもとに、運航管理・通信環境・安全運用の標準化を進め、医療物資にとどまらず、

災害備蓄品や生活必需品の輸送など、地域を支える配送ネットワーク構築の実現を目指します。

 

さらに、地域住民・自治体・事業者が連携し、平時・災害時にも機能する地域課題を解決する新しい社会インフラ「コミュニティデポ」の構築を進め、

離島・山間部など交通インフラが限られる地域においても、陸・海・空などさまざまなモビリティを組み合わせた最適な配送モデルの実現を目指しています。

 

今後も、自治体・医療機関・物流事業者をはじめとするさまざまなパートナーとともに、

安全で持続可能な地域物流インフラの社会実装に向けて、歩みを進めてまいります。

 

本実証の詳細は、以下、今治市役所発信のPR TIMESのページをご高覧ください。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000136949.html

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